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グーグル日本法人のロックアウト解雇/撤回へ労働者立つ/抽象的・達成不可能なノルマで退職迫る

2024年12月10日(火)

グーグル日本法人のロックアウト解雇

撤回へ労働者立つ

抽象的・達成不可能なノルマで退職迫る

 IT世界大手グーグル(親会社アルファベット、米国)の日本法人で、達成不可能なノルマで退職に追い込む「パフォーマンス改善プラン」(PIP)を実施し、退職を拒否したら解雇を通告して社内ネットワークから閉め出す「ロックアウト解雇」が発生しています。当事者がJMITU(日本金属製造情報通信労働組合)アルファベットユニオン支部に加入し、解雇撤回の闘いに立ち上がっています。(田代正則)


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(写真)㊤電子メールで送られたグーグルの解雇通告
㊦グーグル日本法人にかかる看板=東京都渋谷区

 今月12日付の解雇通告を受けている男性(33)は国内大手の情報サービス企業から転職。職種は「ソリューションコンサルタント」と呼ばれ、営業担当の要請に応じて、製品・サービスが顧客にどう役立つかなどの分析を行い、顧客提案をサポートするものでした。

トップ業績でも

 配属1年目の2023年は慣れないながらも、所属チームで世界トップの対応件数をこなしました。ところが、年間評価で、5段階の下から2番目の低評価を付けられ、一方的にPIPの対象とされました。

 3カ月のPIP期間で、課題とされた3項目(1)コミュニケーション(2)仕事のスピード(3)担当製品の知識―の改善を達成したのに、「ソートリーダーシップ」(革新的なアイデアで主導する力)が欠如していると言われ、PIPを続行、不合格とされました。

 10月からの面談で退職を拒否し続けると11月11日、解雇通告。30分で社内ネットにつながらなくなりました。

 男性はユニオンに相談。会社に解雇撤回を求め、裁判の準備もすすめています。「こんな理不尽なやり方が、日本でまかり通ると思わせてはいけない」と強調します。

 本紙は、会社にPIPや解雇を受けた労働者が日本国内にどれだけいるか問い合わせましたが、期限までに回答はありませんでした。

 男性は、今年、交際中の女性にプロポーズをしようとしていました。「彼女との未来も不安定になり、不安は計り知れません」

 「低評価を受けるとは思いもよりませんでした」と振り返ります。グーグルでは年間評価に低評価を付ける前には、当事者に課題を指摘し、改善の時間を与えることが推奨されていますが、毎週の面談や中間評価でもそのような対応はありませんでした。

リストラの手段

 PIPはリストラの手段だという悪いうわさは知っていました。上司から「改善の余地がある」と言われ、グーグルでは労働者を生かすPIPもあるのだろうと考え、必死の努力で課題を達成しました。

 ところが、課題として提示されていない「革新的なアイデアで主導する力」が欠如しているとの一方的な評価を受け、業務提案をしても、抽象的で主観的な達成基準で不合格とされました。

 解雇理由書には、改善が認められた項目や一度も指摘されたことのない「分析の深さ」の項目まで問題だと記述してありました。

 アルファベットユニオンは、解雇理由として不当だと指摘し、再考を求めています。会社側は解雇理由書の再精査が必要だと認めたものの、専門チームで評価したものだから問題ないと言い張り解雇を強行しようとしています。

 男性は、ユニオンに加入した理由を、「会社と闘うには、同じ仕事の経験や知識が集まっている組合に相談すべきだと思った」と言います。

自公が導入推進

 ユニオンの所属するJMITUは、PIPやロックアウト解雇を日本に持ち込んだ日本IBMにも支部があり、ロックアウト解雇撤回裁判はすべての判決で勝利し、職場復帰を実現しています。

 自公政権が8月に作成した「ジョブ型人事指針」では、PIP導入を日本企業にもすすめようとしています。男性は、「私に起こった解雇を、二度と同僚に起こさないため、徹底的に闘いたい」と話しています。