米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は26日、トランプ大統領が25日に行った高市早苗首相との電話会談で、首相の「台湾有事は存立危機事態に該当しうる」とした国会答弁を巡り、台湾の帰属に関して中国側を刺激しないよう首相に助言していたと報じました。
報道によれば、高市氏との会談に先立つトランプ氏と中国の習近平国家主席との会談で、習氏が高市氏の発言に怒りを表明。高市氏との会談でトランプ氏は、台湾の帰属に関する中国側の主張にふれ、「米中は世界の秩序を守る必要がある」と指摘し、中国を刺激しないよう求めました。答弁の撤回は求めなかったといいます。
トランプ氏の対応を巡り、WSJは、日中間の対立が、米中の通商交渉に影響を及ぼすことをトランプ氏が懸念していると報じました。
この報道に関し、木原稔官房長官は27日午前の記者会見で、「詳細は外交上のやりとりであり、答えは差し控える」と述べるにとどまりましたが、午後の会見では「そうした事実はない」と否定し、WSJに申し入れを行ったことを明らかにしました。一方、記事の取り下げは求めていません。
米中両国は10月30日の首脳会談で、中国による米国産大豆の購入などで合意。この会談で米側は台湾問題を議題にしませんでした。一方、高市氏は同31日の日中首脳会談翌日に台湾当局者と会談し、その写真をSNSに投稿。さらに11月7日、中国への武力行使につながる「台湾有事は存立危機事態」答弁を行い、日中関係の急激な悪化をもたらしました。

